「最強のこれから」でアレンジを学ぶ

敬愛する奥田民生さんの曲「最強のこれから」のYouTube動画を見て思った事です。
奥田さんの10枚目のアルバム「OTRL」の1曲目に収録されていますが、「奥田民生 レコーディング・ライブ(が頭文字)」の通り、1曲を録音する様を見せたライブで、終了後その場で配信したことも話題となりました。

この動画では、基本奥田さんが全楽器を演奏・録音し、それを曲として完成する様子を描いていますが、実にそのアレンジが巧みである事が
分かり、いろいろ勉強になるところです。
主な楽器は以下の通りかと

  • ドラム
  • ベース
  • ギター1(バッキング、Gibsonのセミアコ)
  • ギター2(オカズ的フレーズを弾く、SG)
  • ギター3(イントロおよびソロ、レスポール)
  • シンセサイザー(ソフトシンセと思われる)
  • ボーカル1(完全にボーカルパート)
  • ボーカル2(おそらくダブルトラック)
  • コーラス

そして、アレンジ面で気になったところは以下の通り

  • 基本、ギター1が常にバッキングを仮名で、そこにところどころギター2が被さるようになっているが、一部逆にギター2がバッキング的になり、ギター1が後から入ってくる部分がある。
  • ギター3は、ソロ以外にも、フレーズの合間で弾かれており、メリハリがついている。
  • ドラムは、ハイハットとライドシンバルを使い分けている
  • シンセサイザーのソロ後、ボーカル1にボーカル2が被さり、立体的になっている。そしてそれにコーラスも加わり、音の厚みも加わる。
  • その部分ではシンセサイザー以外はすべての楽器の音が鳴っており、重厚感ある音でそのままフェードアウト

単に見ているだけでも面白いですけども、気づきもたくさん。

そしてこれを人前でやろうと思った奥田さんの姿勢は非常に攻撃的だなと思います。CDは売れなくなってきていて、音楽業をとりまく状況は代わり、今までと同じような事をやっていてはだめ、という中で、プロらしさを全面に出した新たな取り組みだと思います。今後の動きにも要注目です。