先日、このツィートを見て、録画して見ました。
だいぶ前にこの本を読んで、手塚治虫さんの創作現場が壮絶だったことを知って、大変な思いをしてあのアウトプットを出していた、ということに衝撃を覚えました。
こんなエントリも書いていました。
見てみた感想は以下です。
驚異的な創作スピード
先の「ブラックジャック創作秘話」にもありましたが、創作のスピードが段違いです。
本の中でも、ネームを数時間であげる、などのエピソードがありましたが、今回実録の映像で、ご本人がカリカリと絵を描いていくのが流れますが、ナレーションで「3日間で数十ページを書く締め切りがあります。」などとあると、「マジで?!」となります。
常人では量・質ともに考えつけないボリュームだなと。
漫画に書かれていた編集者の方も出ていた
「ブラックジャック創作秘話」のなかで、名物編集者として描かれていた編集者の方かな?という方が映っていました。その時代のファッションなどもあって、そうなんだ〜という感じでしたね。
漫画の人気がすごい(ほんとの紙のコミック)
映像の中で、コミックの発売日に関東一円の書店主さんが、取次書店に並んでコミックを確保する様子が描かれてます。なんというか、もう無い光景だなと。
私も、本はほぼ電子書籍で買っている状況で、漫画市場も同様の傾向だと思うと、本は特別なもので、お小遣い握りしめて書店に買いに行くという時代だったなと思います。
発想方法の凄味
映像の中で手塚さんご本人が語っていましたが
・読んだものの1行から膨らませて発送させる
・あとはみんな付け足し
・本当は関係ないものを付け足すことで、新たな作品となる
ということを言っていて、完全オリジナルではないものの、それでも模倣と思われない作品を量産されていた背景がわかる気がしました。
なんというか、黒澤明さんの作品作りに似ている気がしますね。いろんなインプットを、自分のアウトプットにうまく生かすという。
睡眠は大事
この映像は、手塚治虫さんが56歳の時の映像、だと思いますが、タイトル通りに健康のためなら、睡眠大事だなと
この映像の中でも、締め切りに合わせるために、1時間仮眠をとっただけで、もう3日も羽田らているという(ある意味「ブラックジャック創作秘話」にあった通りの)現実があるわけですが、当然健康にも良くない。
この4年後に、手塚治虫さんは60歳で逝去されるわけですが、文字通り命を削って生涯を駆け抜けた、という言い方もできつつ、長生きしてのんびり過ごす生き方はされなかった、ということかなと思います。
ということで、今回のBS再放送で、漫画で描かれた現実が本当そうだったか?の結論は出ました。本当にそうでしたね。
今であれば、過重労働とかブラックだと言われますが、こと経営者兼漫画製作者というプレインマネージャーという立場であれば、もう思ったことをなんとかアウトプットする必要がある、と考えていたのかなとも思います。
ともかく、この番組は素晴らしった!また見たいと思います。