先日、このCDを買いました。
Gray Ray & The Chain Gang Tour Live in Tokyo 2012
奥田民生さんのライブ盤、新作で出たやつです。これを奥田さんの公式twitterで知り、いろいろな店で探したあげくなかなかなく(ほとんどポイントがつく家電量販店で探していた)近くのショッピングモールの中に入っていたCDショップで購入しました。
何故、このCDを買ったことを取り上げたかというと、CDの売上が減少してきており、そして違法ダウンロードについての議論が出てきて遂にそれを取締る法律ができた、そしてそれに対するいろいろな方のエントリーを読んだからです。
DVDリッピング違法化+私的違法ダウンロード刑罰化法案、衆議院で可決 -INTERNET Watch
音楽家が音楽を諦める時 – Masahide Sakuma
金がないから「いい音楽」作れない?~ビジネス至上主義の末期症状
現状以前のようにCDが売れなくなってきており、同時に違法にアップロードされた音源の違法性も取りだたされいている、売上の減少に伴い制作側での予算面についても厳しさがあり、同時に音楽を聴くリスナー側からもいろいろな意見が出ています。
私個人の行動においても、音楽を聴く時間自体は減少どころが増えているものの、CDを買うということについては以前よりも大分減りました。その上で何故今回CDを買ったのか、ということを自分なりに検証することで何か考察することができるように思いました。
理由としては以下かなと。
①音を聞いてみたい音楽家の中で最上位の人のCDであった
②ライブ版ということに価値があった
③ライブをいい音で聞いてみたいという気持ちがあった
①音を聞いてみたい音楽家の中で最上位の人のCDであった
については、自分なりに音源を手に入れいる際になんとなく基準ができていますが、
奥田民生さんについては
「新作が出るかは大体チェックしていてよほどの事情がない限りはお金を払って手に入れたい」
という音楽家であったということです。
こういう方はもう数名しかいません。
以前はもっと多かったですが、いろいろ制約がある中で大分減って来ました。
こういうことについては、様々なところで、携帯代やら通信費やらCDを買う以外の選択肢が増えたからとか、
いろいろ考察されていますが、自分でも同様な実感はあります。
②ライブ版ということに価値があった
については、
奥田さんのライブには過去数回行っていたものの、最近はほぼ行く事ができない状況である現状を踏まえ、
ライブ音源を聴けるというのは十分魅力的だと思えました。そして実際素晴らしかった。
ただ、価格については正直割高感はありました。オリジナルアルバムと同等の3000円はちょっと高いなと。
この辺りについて、ユーザに納得感が得られる価格設定かコンテンツ内容だといいと思いますが、
正直旧態依然としているように思えました。
③ライブをいい音で聞いてみたいという気持ちがあった
については、
ライブはYouTubeでの映像を見ることが多いですが、やはり音質の面では十分ではありません。普段音楽を聴く
状況としては、通勤時の移動の際が多いので、その際はやはり映像を見ることができない。そういったことを踏まえ
それなりの高音質で、聞きたいライブ音源が聴けることにはやはり満足感があります。
音楽業界のマネタイズの方法として、CDを売るということから、ライブパフォーマンスを重視していくべき、という意見は
いろいろなところで目にします。そしてそれについては賛成です。やはり音楽家のパフォーマンスには大いなる付加価値があり、そこに
ユーザのニーズがあると思うからです。
奥田さんの取り組みについては、過去音質の面でCCCDに反対の意向を示したり、ライブでもレコーディングの様子をライブに見せ、それを
追ってCDで発売したり、最近ではライブでやった音源を裏で編集しライブ後に発売するなど、いろいろ考えた取り組みをしている音楽家だと
思います。昨今いろいろな意見があるものの、音楽自体の質とリスナーやユーザへの取り組みについて、両方において高いレベルで自分の意志を示している方だと思うので、注目しています。
そこに何か答えがあるのではないかと思っているところです。